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都市研究プラザが輔仁大学管理学院社会的企業研究科と研究協定を締結

 2015年6月5日,台湾の輔仁(フジン)カトリック大学で、同大学管理学院社会的企業研究科と大阪市立大学都市研究プラザがインクルーシブな都市再生?地域創造へ向けた学術研究交流協定(MOU)を締結しました。

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協定書を交換

 左より 全泓奎 大阪市立大学都市研究プラザ教授、許培基 輔仁大学管理学院副院長(副研究科長)

 近年の東アジア各国はめざましい経済成長を経験しましたが、その一方で地域間格差の増大と社会的不利地域の形成、貧困や社会的排除などの様々な問題が顕在化してきました。そのような諸問題への対応として、従来のような再分配的?消費志向的な社会福祉アプローチから投資的?生産志向的な社会開発アプローチへの転回が社会的に要請されています。それは、大きな福祉政策に依存しその変化によって人びとが大きく左右されるあり方から、各々のコミュニティにそくした継続可能かつ自主性を重視した福祉のあり方への転回でもあります。
 このような東アジアの状況とその対応に関する研究について、両部局は、今回の協定を発端としてさらなる展開を目指していくことになります。

 同日の協定締結に際して、両部局がこれまでに取り組んできたプロジェクトおよびこれからの展開について報告がありました。
 輔仁大学からは胡哲生教授より、中国?雲南省?湖南省における取組みをはじめ、ベトナム、ネパール、モンゴルなどでの取組みが紹介されました。また、調査研究だけでなく、継続可能な社会貢献を行うための「社会的企業」の創造のために、既存の「社会的企業」との連携や、企業と学生との学習会や対話、起業のための相談会などを積極的に開催しているということが紹介されました。
 大阪市立大学都市研究プラザからは全教授より、日本はもちろん、中国、台湾、韓国など東アジアの包摂都市をテーマとした実践および研究に関する取組みが紹介されました。また、都市研究プラザは2014年度より文部科学省共同利用?共同研究拠点「先端的都市研究拠点」の指定を受けていますが、この研究拠点を通した今後の展開についてもそのビジョンが紹介されました。

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 キャンパスツアーの前に記念撮影

 今回の協定調印に際しては、4月に輔仁大学関係者が本学を訪問した際に交流した、コミュニティビジネスにかかわる本学近隣のまちづくり住民リーダー9名、そして、特別研究員の志賀信夫さん、蕭閎偉さん等、総勢12名のグループで訪問し、交流を行いました。輔仁大学では、同管理学院副研究科長をはじめ、社会的企業研究科の教員が全員で迎えてくださり、大学正門から同校の日本学科学部生のガイドによるキャンパスツアー、その後、協定式、終了後に社会的企業2か所の視察交流が行われました。それに先だって上記まちづくり住民グループと台北市内の社会的不利地域との訪問交流も行い、期間中に、住民リーダーによるまちづくりの実践事例について、台北市政府都市再生局の公務員を対象とした講演会も行われました。


 今回の協定を受け、9月から輔仁大学の学生3名(社会人院生を含む)が、大阪におけるコミュニティビジネスへの研修プログラムに参加するため本学を訪問する予定です。

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参加者全員で記念撮影

日本側参加者(敬称略)
全泓奎 (大阪市立大学都市研究プラザ 教授)
志賀信夫(大阪市立大学都市研究プラザ 特別研究員)
蕭閎偉 (大阪市立大学都市研究プラザ 特別研究員)
その他 コミュニティビジネスにかかわる本学近隣のまちづくり住民リーダー9名